【理事長コメント】外国人介護福祉士 国家試験合格者数全国一位にあたって
この度、令和3年1月に実施されました「第33回介護福祉士国家試験」において、専門学校アリス学園介護福祉学科留学生29名の内、24名が見事合格を果たしました。結果発表当日の令和3年3月26日に厚生労働省が発表した「養成施設等別」の参考資料によりますと、この合格者数は全国第一位です。
合格率においても、養成校新卒留学生の全国平均34.1%をはるかに上回る82.8%という大変素晴らしい結果でした。
合格者のみなさん、本当におめでとうございます。みなさんの努力が実を結び、大変うれしく思います。
そして「日本に行って介護福祉士になる」という夢を応援し、温かく見守ってくださった母国のご家族、日本語学校、送出し機関の皆様にもお祝い申し上げます。
また、アリス学園グループ全教職員、先輩としてエールを送りアドバイスしてくれた卒業生達、奨学金支援をしてくださった全国の介護事業者様、実習やアルバイトを受け入れてくださった県内の介護事業者様、日本の文化や慣習に親しむため様々なイベントに参加させてくださった団体様、安心安全な生活を送るためにご協力くださった地域の方々。全国一位というこの誇らしい名誉は、学生達の努力の賜物であることはもちろんですが、多くの方々のご理解とご協力があってこそ得られたものであり、在学中関わってくださったすべての皆様にあらためて感謝申し上げます。
アリス学園は、日本語学科と介護福祉学科を併せ持つ全国でも数少ない専門学校です。これまでに、介護福祉士養成をはじめとする介護資格取得講座等約3000名の介護人材育成と、約2000名の外国人の日本語教育に携わってきました。その実績をもとに、外国人介護福祉士の育成に積極的に取り組んでいます。その取り組みは、介護福祉士養成校を卒業し介護福祉士資格を取得した外国人には在留資格「介護」が認められることとなった平成29年度以前から始まり、多くの外国人介護福祉士を輩出してきました。
現在も100名を超える留学生が介護福祉士資格取得を目指し、日本人学生とともに学んでいます。
「人々の幸せを追求し生きる力を育む」の理念のもと、アリス学園が目指すのは
・問題解決型人材
・未来を考えることのできる人材
・働く喜びを見つけることができる人材
そして、弱者支援ができる優しい心根をもち、制度に精通し、ご利用者のために質の高い介護サービスを提供できる人材です。
そのためにカリキュラムや授業方法にも様々な工夫を凝らしてきましたが、グループである社会福祉法人との連携も大きな効果を発揮しています。教室で行われる授業とは別に、介護の現場で日本人職員との協業を学ぶことは、将来の介護福祉士として非常に大切なことだと考えています。
また、さらに高い国家試験合格率を目指すには、安定した生活と健全な学習環境の維持が重要です。学生数が増えれば、優秀で意欲的な介護福祉士候補者の確保育成のためにも、より豊富な奨学金支援も必要になります。アリス学園の取り組みについて広く知って頂き、ご賛同頂けますようなお一層努力してまいります。
アリス学園を卒業した外国人介護福祉士は、北海道から中国・四国地方まで、全国各地の介護事業者様に就職しています。人材不足が叫ばれ、技能実習生や特定技能等外国人の活用が注目を集める介護業界において、即戦力としてその活躍が期待されています。
しかし、私は彼らを日本の介護人材不足を補うためだけの人材とは考えていません。日本の介護技術はアジア各国に輸出されており、今や日本の介護技術がアジアのスタンダードとなっています。私は、アリス学園を卒業した介護福祉士は、将来アジア各国でその国の介護を牽引する人材となってくれると信じています。
この度、アリス学園が外国人介護福祉士国家試験合格者数全国一位と認められたことは大変名誉なことではございますが、今後も奢ることなく、学生と支えてくださる皆様と共に未来を切り開いていきたいと思います。
引き続きご理解ご支援賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。